REPLI-g WTA Single Cell Kit

シングルセル由来のトータルRNAやmRNAの全トランスクリプトーム増幅
  • シングルセルからでも全トランスクリプトームをカバー
  • MDAテクノロジーによる配列のバイアスのほとんどない均一なWTA
  • RNA-Seqを含む新テクノロジーでの使用に最適
  • トータルRNAあるいはmRNA—濃縮(poly A+)RNAの増幅
  • がん、および幹細胞研究のための革新的なツール

REPLI-g WTA Single Cell Kitは、シングルセルのトランスクリプトームレベルでの転写制御への影響に関する信頼できる研究を可能にし、シングルセル(1~1000細胞)からの全転写物の均一な増幅を実現します。専用のバッファーおよび試薬は、REPLI-g法による混入核酸の増幅をブロックするため、混入核酸を除去する独自のプロセスで処理されます。革新的な溶解バッファーで細胞RNAを効果的に安定化することにより、増幅されたRNAはin vivoでの遺伝子発現プロファイルを正確に反映します。全ての酵素反応のステップは、効率的なRNAの処理によるcDNAの正確な増幅のために開発されており、この行程で合成されたcDNAは革新的なMultiple Displacement Amplification(MDA)テクノロジーを使用してほぼバイアスのない配列で増幅されます。

製品名 Cat. no. List price:
REPLI-g WTA Single Cell Kit (24)
REPLI-g SensiPhi DNA Polymerase, Buffers, and Reagents for 24 x 60 µl whole transcriptome amplification reactions (typical yield: 20 µg)
150063
¥200,000
REPLI-g WTA Single Cell Kit (96)
REPLI-g SensiPhi DNA Polymerase, Buffers, and Reagents for 96 x 60 µl whole transcriptome amplification reactions (typical yield: 20 µg)
150065
¥700,000

REPLI-g WTA Single Cell Kit  は分子生物学実験用です。疾病の診断、治療または予防の目的には使用することはできません。


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わずか3 細胞から高いマッピング率が取得可能|高い再現性をもつ実験|低発現の転写産物でも最小限のテクニカルノイズ(技術上のばらつき)で高感度な検出|低発現の転写産物からでもより信頼性の高い検出|REPLI-gで増幅したcDNAはダウンストリーム実験でgDNAと同様のパフォーマンス|Multiple Displacement Amplification(MDA)テクノロジー|REPLI-g Cell WGA & WTA Kit操作手順|
REPLI-g WTA Single Cell 反応は、rRNA増幅を抑えるためにmRNA(poly A+)濃縮プロトコールを用いて、3~1000個の様々な数の細胞で実施した。WTA増幅cDNAをフラグメント化し(Covaris S220)、NGSシークエンシング・ライブラリーはGeneRead Library Prep I Kit(QIAGEN)を用いて調製した。シークエンシングはMiSeq Instrument(Illumina)で行ない、RNAの種類はBowtie2を使用してマッピングした。この結果は、大部分のリード(> 80%)がタンパク質をコードするRNAとLinc RNAにマッピング可能であり、ごくわずかのリードがその他の非標的RNA種にマップされることを証明した(マイナーなRNA種のデータは未提示)。全てのWTAサンプル(Mean value [all cells])と3個の細胞のWTAサンプル(Mean value [3 cells])のシークエンシング後に得られたそれぞれのRNA種のマッピング率は類似していた。|[A]rRNA増幅を抑えるためにmRNA(poly A+)濃縮プロトコールを用いてREPLI-g WTA Single Cell 反応を行なった。“わずか3細胞から多数のマッピング可能なリード”で記述されているようにWTAで増幅cDNAを調製し、MiSeq Instrument(Illumina)で配列解析した。RNAバイオタイプはBowtie2を用いてシングルの転写RNAにマッピングし、RPKM(reads per kilobase and million mapped reads)を計算した。これらの結果は、3個の細胞とWTAサンプル(10〜50細胞)に由来する転写産物の平均RPKM値が同等であることを証明している。[B] rRNAの増幅を含むREPLI-g WTA Single Cell反応は、個々のヒト細胞で行なった。様々な転写物(18S rRNA、28S rRNA、ddx5、beta-actin、HPRT、GAPDH、PPIA、c-myc、RPS27a、BANF-1、abl-1)のリアルタイムPCRは、QuantiFast SYBR Green PCR試薬と1 ngのWTA-cDNAを用いて行なった。二種類の独立したシングルセルWTA反応で得た18S rRNAで正規化したCT値は、実験間でのRNA増幅の一致率が高いこと(>0.97の高いR2値)を実証した。|REPLI-g WTA Single Cell Kit を用いた15種類の異なるシングルセルまたは10 pgのトータルRNAの15種類のレプリケートを用いて全トランスクリプトーム増幅を行なった。1 ng WTA 増幅cDNA をリアルタイムPCR で解析し、様々なターゲットを用いて高、中、低コピーの転写産物の検討を実施した。[A] ボックスプロットはテクニカルノイズとバイオロジカルレプリケート間の有意差を識別するため、ΔCT (CT [WTA-DNA] – average CT [WTA-DNA])を用いて計算した。緑と赤のボックスはそれぞれ、平均値と比較した際の遺伝子発現レベルの増加と減少を示している。検出限界に相当するテクニカルノイズは、白いボックスで描かれ、バイオロジカルレプリケート間の有意差より少ないことが明らかであることを示している。[B]15細胞を用いて低コピー転写物の解析を行なった結果、細胞間における転写物レベルのばらつきおよびほとんどのCT値が低いレベルのテクニカルノイズ(黒線)の外側にあることが検証された。これらの結果はREPLI-g WTA Single Cell Kitがシングルセルにおける低発現の転写産物からの解析にも最適であることを示している。|全トランスクリプトーム増幅(WTA)を20 pg のトータルRNAを用いて行なった。[A] REPLI-g WTA Single Cell Kit を用いたRNA の増幅は高、中、低量の転写産物において100%の増幅を示す一方、他社製品では転写産物の発現量により増幅できないものがみられた。[B] [A]の表に示されている中程度の発現量の転写産物のうち22 種類を用いて、リアルタイムPCR を行なったところ、REPLI-g WTA Single Cell Kit だけが全ての転写産物で信頼できる増幅を示した。検出できなかった転写産物はCT値が40以上(赤い部分)を示した。|REPLI-g Kitは、様々なタイプのサンプルからゲノムDNAあるいはRNAを増幅し、増幅されたDNAおよびcDNAはgDNAと同様に作用し、多くのダウンストリームの実験に最適である。|プライマー(矢印)はテンプレートDNAにアニールし、REPLI-g SensiPhi DNA Polymeraseにより30ºCで伸長する。ポリメラーゼはDNAテンプレート上を移動し相補鎖を置換し、複製の際のテンプレート自体になる。PCRベースの増幅とは異なり、 MDAは異なる温度を必要とせず、変異率の低い非常に長いフラグメントが得られる。|シングルセルサンプル(1~1000個の細胞を含む)は、RNAの完全性に影響を与えずに、5分以内に効率的に溶解される。細胞溶解に続いて、WTAプロセスを行なう前にgDNAを除去する。その後の逆転写反応用に選択したプライマーにより、全転写産物(ランダムおよびオリゴdTプライマーを用いてトータルRNAの濃縮を行なう場合)あるいはポリアデニル化転写産物のみ(オリゴdTプライマーを用いてpoly A+ mRNAの濃縮を行なう場合)が増幅される。合成されたcDNAは、効率の高いライゲーション反応でライゲートされる。ライゲートされたcDNAは画期的なREPLI-g SensiPhi DNA Polymeraseを用いたMDAテクノロジーを利用して2時間の等温反応で増幅される。|
パフォーマンス
実験ごとのばらつきが低く、全トランスクリプトームをカバー
REPLI-g WTA Single Cell Kitには、わずか1個の細胞から1000個までの細胞、あるいは同等の少量サンプルからの全トランスクリプトーム増幅(WTA)用に最適化されたバッファー、試薬セットだけではなく、画期的なREPLI-g SensiPhi DNA Polymeraseが入っています。効率的な細胞溶解、ゲノムDNA(gDNA)の完全な除去、および高感度な逆転写反応に続いて、本キットは、全トランスクリプトームにおいてほとんどバイアスのない配列をもつcDNAを均一に増幅するためにMultiple Displacement Amplification(MDA)を利用しています(図 "Multiple Displacement Amplification(MDA)テクノロジー")。REPLI-g WTA Single Cell Kitを用いて増幅したcDNAは、次世代シークエンシング(NGS)ならびに特異的な転写物のリアルタイムPCR解析の両方の実験において、細胞間および実験間での高い再現性が確認されています(図 "高い再現性をもつ実験")。増幅したcDNAは様々なダウンストリームアプリケーションで容易に使用可能です(図 "REPLI-gで増幅したcDNAはダウンストリーム実験でgDNAと同様のパフォーマンス")。

多数のリードがタンパク質をコードするRNAにマッピング可能
mRNA—濃縮(poly A+)RNAの増幅を実現するREPLI-g WTA Single Cell Kitは、シングルセルのトランスクリプトームレベルでの転写制御への影響を調べるためのNGSに特に最適です。NGSリードの90%以上を構成するリボソームRNA(rRNA)の増幅が事実上排除され、意味のあるmRNA配列データが作成されます。mRNA濃縮プロトコールを使用したWTAの後、80%以上のリードがタンパク質をコードするRNAにマッピングされます(図 "わずか3細胞から多数のマッピング可能なリード")。

信頼できる低量の転写産物の検出
1細胞内で転写産物量が大きく変化する場合、シングルセル解析は困難です。正確な結果を得るためには、細胞内での転写産物レベルに関係なく、全ての転写産物を高い信頼性で増幅できることが不可欠です。REPLI-g WTA Single Cell Kitはシングルセルの低量な転写産物の解析にも最適です。REPLI-gで増幅した転写産物abl-1のリアルタイムPCR解析は、低コピーの転写産物においても、本キットを使用した増幅により信頼できる解析が可能であることを示しています(図" 低発現の転写産物でも最小限のテクニカルノイズ(技術上のばらつき)で高感度な検出")。他社と違い、REPLI-g WTA Single Cell WTA Kitは発現の低いものから高いものまで全ての転写産物を高感度で検出します(図 " 低量の転写産物からでもより信頼性の高い検出")。

様々なアプリケーションおよび研究分野で使用
腫瘍細胞、幹細胞または選別された細胞などのシングルセルから、あるいは精製されたトータルRNAやpoly A+ RNA(10 pg~100 ng)からcDNAを効率的に合成・増幅するREPLI-g WTA Single Cell Kitは、様々な研究分野において最適です(表参照)。
 
様々なサンプルと研究分野
サンプル(細胞/トータルRNA) 研究分野
ヒト/動物 バイオマーカー発現
幹細胞研究
胎児由来の循環細胞
モザイク研究
遺伝的素因
トランスジェニック動物のタイピング
がん
体細胞変異
腫瘍進行
がん幹細胞/進展
血中循環腫瘍細胞(CTC)

原理
転写制御は、ストレス、細胞環境などの多様な影響により、または疾患あるいは体細胞のゲノム変異(例えば、点突然変異、コピー数多型、または構造異常)により起こります。さらに、選択的スプライシングのような転写後プロセスは、異なる転写パターン、そして最終的に生理的な差異を引き起こします。組織が複合的な構造であるために、多数の細胞を分析し、それらの平均を取った結果の解釈を基盤にするよりは、シングルセルにおける転写制御を調べる方に科学的関心が高まっています。

REPLI-g WTA Single Cell Kitは、シングルセルのトランスクリプトームレベルにおける転写制御への影響を確実に調べるために特別に設計されました。 本キットは全トランスクリプトーム領域において増幅のバイアスを最小限に抑え、均一な増幅を実現します。REPLI‑g WTA Single Cell Kit によるシングルセルからの全トランスクリプトーム増幅は、全ゲノム増幅キット(REPLI-g Single Cell Kit)を補完します。本法はMDAテクノロジーに基づき、cDNAテンプレートから解離せずに70 kbまでの複製が可能なユニークなプロセッシブDNAポリメラーゼを利用し、等温でcDNA増幅を行ないます(図 "Multiple Displacement Amplification(MDA)テクノロジー")。

REPLI-g WTA Single Cell Kitのユニークな成分
  • キットに含まれる全ての酵素および増幅用成分には、REPLI-g で増幅可能なDNAおよびRNAのコンタミを排除するユニークで制御された核酸排除プロセスが施されます。
  • 革新的な溶解バッファーで細胞RNAを効果的に安定化することにより、増幅されたRNAはin vivoでの遺伝子発現プロファイルを正確に反映します。
  • 全ての酵素反応のステップは、効率的なRNAの処理によるcDNAの正確な増幅のために開発されました。例として、これらのプロセスにはcDNA合成に先立ち効果的なgDNA除去が含まれています。
  • 革新的なREPLI-g SensiPhi DNA PolymeraseがMultiple Displacement Amplification(MDA)に使用されています。この酵素は新しく開発された高アフィニティー酵素であり、反応ミックスにおけるcDNA濃度が低い時に特に効率的にcDNAに結合します。さらに、PCRをベースにした方法とは対照的に、REPLI-g SensiPhi DNA Polymeraseは、強力なプルーフリーディング活性を有しており、取り込みエラーが1/1000抑えられます。また、本酵素は強力な鎖置換活性を有し、Taqを用いた全ゲノムまたは全トランスクリプトーム増幅方法では反応しない安定したヘアピン構造からもcDNA複製が可能です。

操作手順
遺伝子解析では大量のcDNAが必要になることがあります。全トランスクリプトーム増幅は微量RNAの限界を克服し、少数の細胞、あるいはシングルセルからの解析でさえ可能にします。簡単な反応セットアップ、論理的で能率化された操作ステップ、たった20分の手作業時間、そしてトータルRNA増幅完了までわずか4時間の全反応時間は、REPLI-g WTA Single Cell Kit 操作が簡単で信頼性の高い方法であることを示しています。

REPLI-g WTA Single Cell Kit には以下のような一連の反応のための試薬が含まれています(図 "REPLI-g WTA Single Cell Kit操作手順"):
  • 細胞溶解:シングルセルサンプル(1~1000個の細胞を含む)は5分以内に効率的に溶解され、RNAの完全性に影響を与えません。溶解したサンプルはトータルRNA、あるいはmRNA—濃縮(poly A+)RNAのWTAに使用されます。
  • cDNA調製:転写レベルの正確な測定は、gDNAコンタミによる偽陽性結果を排除することにかかっているため、細胞溶解後、WTAを実施する前にgDNAを除去します。その後の逆転写反応用に選択したプライマーにより、全転写産物(ランダムおよびオリゴdTプライマーを用いてトータルRNAの濃縮を行なった場合)あるいはポリアデニル化転写産物のみ(オリゴdTプライマーを用いてpoly A+ mRNAの濃縮を行なった場合)が増幅されます。この結果、反応液はランダムプライマーとオリゴdTプライマーの混和物、またはオリゴdTプライマーのみを含有し、rRNAの増幅を抑え、確実にcDNAの3 '末端が逆転写されます(転写産物のサイズは約700~1000 bp)。
  • ライゲーション:合成されたcDNAは、効率の高いライゲーションミックスを用いてライゲートされます。続くライゲーション反応の特性により、cDNAフラグメントは細胞内で元々存在していた順序ではライゲートされません。しかし、NGSやqPCRのようなダウンストリームアプリケーションで、スプライシング領域などの核酸配列を検出する際には影響しません。
  • 全トランスクリプトーム増幅:ライゲートしたcDNAを、革新的なREPLI-g SensiPhi DNA Polymeraseを用いたMDAテクノロジーを利用して、2時間の等温反応で増幅します。

研究ニーズに応じて、シングルセルまたは精製したRNAからのcDNA増幅用に異なるプロトコールを提供しています:
  • プロトコール“Amplification of the 3’ Regions of mRNA (Poly A+) from Single Cells”は、poly A+ tailを持つmRNA(および他のRNA)のみを増幅し、NGS(RNA-Seq)、リアルタイムPCR、およびマイクロアレイ解析を含む幅広いアプリケーションに最適です。
  • プロトコール“Amplification of Total RNA from Single Cells”は、poly A+ tailを含有あるいは含有しないRNA、lnc RNA、linc RNAを含む全トランスクリプトームを増幅します。本プロトコールではrRNAも増幅され、増幅後高レベルで存在するため注意が必要です。qPCRあるいはアレイのような配列特異的なプローブを使用する場合、増幅されたrRNAはダウンストリームのアプリケーション結果に影響を与えません。RNA-Seqに増幅したRNAを使用する場合、90%以上のリードがrRNAに由来することに留意してください;従って全トランスクリプトームシークエンシングを実施する際に充分なリードを得る必要があります。
  • プロトコール“Amplification of Purified RNA”はトータルRNAあるいは濃縮RNAテンプレートからの全トランスクリプトーム増幅用に至適化され、NGS、リアルタイムPCR、マイクロアレイ解析などの広範囲のアプリケーションに最適です。
アプリケーション

REPLI-g WTA Single Cell Kitは、微量サンプルから全転写物の均一な増幅を可能にし、増幅バイアスが非常に少ないあるいは皆無の転写パターンをシングルセルで正確に再現します。プロトコールによりますが、増幅されたcDNAは、次世代シークエンシング(RNA- Seq)、遺伝子発現アレイ、あるいは定量PCR解析での使用に最適です。

REPLI-g WTA Single Cell Kitは以下のような解析のための全トランスクリプトーム増幅に使用可能です:

  • poly A+ tailをもつmRNA
  • トータル RNA
  • RNA転写全領域
  • mRNAの3’末端
  • Lncおよびlinc RNA

小さい核酸には適していません(例):

  • tRNAおよびmiRNA

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キットハンドブック
1
For whole transcriptome amplification of total RNA from single cells
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クイックスタートプロトコール
1
MSDS
1
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