
カタログ番号 / ID. 69554
QIAwave DNA Blood & Tissue Kitは、当社の標準DNeasy Blood & Tissue Kitの環境に優しいバージョンです。このキットは、標準キットと比較してプラスチックの使用量を最大62%、段ボールの使用量を最大58%削減しており、ポストコンシューマーリサイクルプラスチック100%で作られた廃液チューブは、プロセス全体で再利用できます。QIAwaveバッファーは濃縮液として提供され、1ボトルあたり最大90%のプラスチック削減を実現しています。紙の節約のため、キットには印刷されたプロトコールは含まれていません。プロトコールはリソースからダウンロードするか、キットの蓋にあるQRコードをスキャンして入手できます。QIAwave Kitのパッケージやコンポーネントは外見が異なりますが、使いやすさは標準キットと変わらず、化学的特性や性能も同一です。なお、バッファーを再構成するためには、滅菌されたガラス製のボトルが必要です。
当社は、My Green Labと提携し、このキットの環境への影響を評価しました。My Green Lab ACTラベルは、複数の持続可能性基準に基づいて製品を評価し、スコアを付けています。
• 製造
• 化学的管理の責任
• 製品とパッケージ材料内のサステナブルなコンテンツ
• 寿命終了時のパッケージ処理
製品には1から10のスコアが付けられ、エネルギーと水の消費については、それぞれkWhまたはガロンごとに1点が付けられます。低いスコアは、環境への影響が低いことを意味します。(「QIAwave DNA Blood & Tissue Ki ACTラベル US 50/ 250、EU 50/ 250、UK 50/ 250」を参照)。
QIAwave Kitは精製にシリカベースのスピンカラムを使用し、ほとんどのサンプルはプロテイナーゼKを使って直接溶解できます。つまり、
• 機械的破砕が不要
• 有機溶媒による抽出が不要
• アルコール沈殿が不要
標準プロトコールでは、動物の血液および組織から全DNAを抽出できます。また、研究分野がライフサイエンス、遺伝子型決定、獣医学的病原体研究であっても、再現性のある高品質なDNAを得られるよう、他のサンプルタイプに対応するプロトコールも開発しました。さらに、サンプル抽出はQIAcube Connectを使用することで自動化も可能です。
QIAwave DNA Blood & Tissue KitとDNeasy Blood & Tissue Kitは、化学成分が同じであるため、性能に違いはありません。また、どちらのキットも競合他社のキットよりも優れていることが実証されています(図「 QIAwave DNA Blood & Tissue Kitの性能」を参照)。
QIAwave DNA Blood & Tissue Kitの標準プロトコールを使用すれば、動物の血液および組織サンプルから高収量で全DNAを抽出できます(表「QIAwave DNA Blood & Tissueを使用した動物組織からの一般的なDNA収量」および図 「DNA収量」を参照)。さらに、次のような非標準サンプルでも高収量を確保できるように最適化されたプロトコールも提供しています。
動物組織からQIAwave DNA Blood & Tissue Kitを用いて回収した、通常の収率
| 由来 | 量 | DNA(µg) |
| 哺乳類の血液 | 100 µL | 3~6 |
| 鳥類の血液 | 5 µL | 9~40 |
| HeLa細胞 | 2 x 106 | 15~25 |
| 肝臓 | 25 mg | 10~30 |
| 脳 | 25 mg | 15~30 |
| 腎臓 | 25 mg | 15~30 |
| 脾臓 | 10 mg | 5~30 |
| マウス尾 | 1.2 cm(先端部) | 10~25 |
| マウス尾 | 0.6 cm(先端部) | 20~40 |
| ブタの耳 | 25 mg | 10~30 |
| ウマの毛 | 毛髪10本 | 2~4 |
| 魚のひれ | 20 mg | 10~20 |
| 魚卵(サバ) | 10 mg | 5~10 |
ピペッティングまたは注ぐ方法で調製したQIAwave DNA Blood & Tissue Kit(50)のバッファーとDNeasy Blood & Tissue Kit(50)標準バッファーで得られたDNA収量を比較したところ、いずれの方法でも同等の収量が得られることが確認されました(図「 濃縮バッファーの取り扱い」を参照)。
QIAwave DNA Blood & Tissue Kitは、動物の新鮮または冷凍された血液や組織、細胞、細菌など、さまざまなサンプルタイプから速やかに全DNA(例:ゲノムDNA、ミトコンドリアDNA、病原体DNA)を精製します。
膜はシリカベース膜の結合特性とシンプルなマイクロスピン技術を組み合わせており、DNAは、高濃度のカオトロピック塩が溶液中の水和分子から水分を除去することで、膜に吸着します。バッファー条件により、DNAはシリカ膜に特異的に吸着し、汚染物質や酵素阻害物質が除去されます。
精製プロセス全体でフェノールやクロロホルム抽出、アルコール沈殿は不要で、最小限の操作で済むため、複数のサンプルを簡単に同時に処理できます。
QIAwave DNA Blood & Tissue Kitは、シリカ膜を備えたDNeasy Mini Spin-Columnを使用してDNAを精製します。これにより、精製プロセスは迅速かつ再現性が高く、手動での抽出や有機溶媒を用いた抽出、アルコール沈殿が不要になります(フローチャート「 QIAwave DNA Blood & Tissue Kitのプロセス」)。
高品質DNAを精製するための4つの簡単な工程:
QIAwaveバッファーは、水および/またはエタノールを追加することで簡単に再構成できる濃縮液として提供されます。詳細については、ハンドブックをご確認ください。QIAwave DNeasy Miniスピンカラムおよび廃棄チューブは個別の袋に入っており、プロトコールを開始する前に組み立てが必要です。少し余分に時間がかかりますが、プラスチック廃棄物を削減することができます。
QIAwave DNA Blood & Tissue Kitは、DNeasy Blood & Tissue Kitプロトコールを使用してQIAcube Connectで自動化できます。
QIAwave DNA Blood & Tissueを使用することで、以下のアプリケーションを含むすべてのダウンストリームアッセイで直ちに使用できる高品質なDNAが得られます。
ACT環境影響係数ラベルは製品をいくつかのサステナビリティの基準から評価し、スコア付けできるように設計されています。製品には1から10のスコアが付けられますが、エネルギーと水の消費は、kWhかガロンごとに1点になります。低い点は、環境影響が低いことを意味します。QIAwave DNA Blood & Tissue Kit(50)は米国において同等の標準キットDNeasy Blood & Tissue Kit(50)と比べてEIFが21.5%低くなっています。

| 特徴 | 仕様 |
|---|---|
| Applications | NGS、PCR、real-time PCR、遺伝子型決定 |
| Elution volume | 100~200 µl |
| Time per run or per prep | 20分 |
| Main sample type | 血液、組織 |
| Format | スピンカラム |
| Sample amount | 血液100 µL / 組織25 mg / 培養細胞5 x 106 |
| Processing | 手動またはQIAcube Connect |
| Yield | 5~30 µg |
| Technology | シリカテクノロジー |
| Purification of total RNA, miRNA, poly A+ mRNA, DNA or protein | DNA |