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QIAGEN Genomic-tipsは、重力流動式の陰イオン交換チップで、広範囲の生物学的サンプルからゲノムDNAを効率的に精製することができます。精製されたDNAは最大150 kb、平均50~100 kbの長さとなります。
QIAGEN Genomic-tipのプロセスは非常に穏やかで、DNAの剪断はほとんど発生せず、無視できる程度です。QIAGEN Genomic-tipで精製されたDNAは最大150 kb、平均で50~100 kbの長さとなります(図最大150 kbのゲノムDNA」を参照)。このDNAにはRNA、タンパク質、代謝産物の汚染がなく、A260 / A280の割合は1.7~1.9の範囲になります。
QIAGEN Genomic-tipは、あらゆる調製のニーズに応えるため、さまざまなサイズで提供されており、それぞれのサンプルタイプに対するゲノムDNA調製の詳細なプロトコールを含む総合的なハンドブックが付属しています。血液、組織、培養細胞、酵母、細菌などに必要な溶解緩衝液は、別売りのGenomic DNA Buffer Setとしてお求めいただけます。
精製されたDNAは細菌ゲノムの直接シークエンシングに使用されています(図「 細菌ゲノムDNAの直接シークエンシング」を参照)
QIAGEN Genomic-tipの仕様
| サンプルの由来 | 量 | 収量(µg) | ||||
| Genomic-tip 20/G | Genomic-tip 100/G | Genomic-tip 500/G | Genomic-tip 20/G | Genomic-tip 100/G | Genomic-tip 500/G | |
| 全血(ヒト) | 1 ml | 5 ml | 20 ml | 15~20 | 80~100 | 350~400 |
| 培養細胞(HeLa) | 5 x 106 | 2 x 107 | 1 x 108 | 15~20 | 80~100 | 350~450 |
| 組織(肝臓) | 15 mg | 80 mg | 350 mg | 15~20 | 80~100 | 350~450 |
| 酵母(出芽酵母) | 1 ml | 5 ml | 20 ml | 18~20 | 85~95 | 350~450 |
| グラム陰性菌(E. coli) | 0.6~1.2 ml | 3~6 ml | 15~30 ml | 16~20 | 85~95 | 300~400 |
| グラム陽性菌(枯草菌) | 1.2~1.8 ml | 6~9 ml | 30~45 ml | 16~20 | 85~95 | 300~400 |
QIAGEN Genomic-tipは、フェノールやクロロホルムを使用せず、独自のQIAGEN陰イオン交換技術によって、広範囲な生物学的サンプルから高分子量DNAを抽出できます。溶解緩衝液はさまざまなサンプルタイプに最適化されており、ヌクレアーゼ、ヒストン、DNA結合タンパク質に加え、潜在的に感染性を持つウイルス粒子などを即座に変性させます。バッファーで調整されたpHと低塩条件下で、DNAはカラム内のQIAGENレジンに結合します。同時に、タンパク質、炭水化物、代謝産物などのその他の細胞成分は流れ落ち、精製されたDNAは高塩バッファーに溶出します。Genomic-tipは重力流で作動し、乾燥することなく放置できるため、手作業時間を最小限に抑え、複数のサンプルを同時に処理するのに理想的な方法です。
サンプルはまず溶解され(組織サンプルの場合は機械的に破砕)、同時にすべてのタンパク質が適切な溶解緩衝液で変性されます(フローチャートQIAGEN Genomic-tipのプロセスを参照)。次に、QIAGEN ProteaseまたはプロテイナーゼKが添加され、適切なインキュベーション時間が経過した後、溶解物をQIAGEN Genomic-tipにロードします。DNAはカラムに結合し、他の細胞成分は通過します。残留する汚染物質を洗い流した後、高純度の高分子量DNAが溶出し、イソプロパノールを加えることで沈殿します。全プロセスの実際の操作時間は、細菌で20分、血液および培養細胞で30分、組織および酵母で40分です。
QIAGEN Genomic-tipで精製されたDNAは、次のアプリケーションで使用するのに最適です。
